Wings of Empowerment

販売しているオラクルデッキについては、note.comにデッキ別のカード解説を綴っています。タロットやルノルマンのように、カードの意味、カードが象徴するものは同じわけではなく、デッキごとにいろいろなオラクルを持ったカードがあるため、デッキごとにカードの解説が必要になるわけです。

ただ、解説書を直訳すると著作権の問題がありそうなので、解説書に書かれているものをふまえてオリジナルな解説を書いています。

このデッキも好きなものの一つなのですが、note.comで作れるマガジンの数が決まっているので、デッキ解説はこれ以上増やせないため、ここに書いておくことにしました。

本日のオラクルに出たものを、画像なしで綴っていきます。ただし、お守り用に画像をアップしているカードもあります。


ABC順です

Awakening( 目覚め)

The path to truth starts from within.
真実への道は、あなたの内側から始まる

外の世界に正解を探して迷っていたとしても、「目覚め」は内側から、そっと始まっている。

それは突然のひらめきじゃなくて──
少しずつ、自分の本音に気づいていくこと。

今日のあなたの胸にあるその「気配」、それがすでに目覚めのしるし。

あなたの中に本当は知ってたことがある。
今、それがそっと目を開きはじめてる。

内側に宿っていた本当の声が目を覚ましはじめてる。今すぐ何か行動しなくてもいい。気づいてあげるだけで十分。
焦らず、でも丁寧に、その光を迎えていきましょう。

今日の行動ヒント:
静かな時間を5分だけでも確保して、目を閉じて呼吸してみて。
「今の自分の真実は?」と問いかけて、返ってくる感覚を感じてみよう。

「目覚めとは、変わることじゃない。本来の自分に還ること」


Book of Shadows

All the answers you seek are within.

外を探し続けても見つからなかった「答え」。
それがもし、あなた自身の中に既にあるとしたら?

まったくの直訳ではないですが、わざと疑問形にしてみました。そのほうがしっくり・・・そしてピンときそうだったので。

このカードは、内なる知恵との再会を告げる一枚。
あなたはもう、「わかっている」のかもしれない。
ただそれをまだ、信じる準備ができていなかっただけ。

「本のページは、あなたの心のひだのようなもの。
めくるたびに、ほんとうの自分が現れるよ」

他人の声に惑わされないで。
 本当に欲しいのは「正解」じゃなくて「共鳴」だったはず。

答えは外側の知識じゃない。
 それをどう感じたか、どう動きたくなったかが本当のガイド。

このカードを引いた今日、何かが内側から静かに目覚める日になるかも。


Familiar

Your inner guide is always with you.

あなたを守り導く存在は、いつもあなたに寄り添っているよ

黒猫のように、そっとあなたのそばにいる誰か。
それは「あなたを守護する霊的な存在」かもしれないし、
もしかしたらあなた自身の奥深くにいる、静かで強いあなたかもしれない。

あなたはひとりじゃない。
あなたの中には、ちゃんと道を知っているガイドがいるのだから。

迷ったら、立ち止まって内なる声に耳をすませて。
それは理屈じゃなく、しっくりくるという感覚で返ってくる

もし怖くなったら、心の中のガイドに話しかけてごらん。ちゃんと聞いてくれるから。


Gemstone ( 宝石)
You are a rare and precious treasure.

あなたは稀少で大切な宝物です

あなたという存在そのものが、唯一無二の宝石。
誰かと比べなくてもいい。
誰かの基準に合わなくてもいい。

あなたは、ありのままで価値がある存在なんです。

あなたは探しに行く側じゃなくて、見つけられる側かもしれない。

何かを必死で掘り当てようとしていない?
実はもう、あなた自身が宝石そのものだったってこと、忘れてない?

このカードは「がんばるあなた」に優しくストップをかけてくれる。
「もう十分に輝いてるよ」って教えてくれるカードです。

今日の行動ヒント:
自分の「好きなところ」を3つ、心の中で言ってみて。
小さなキズも、時間の重なりも、ぜんぶが宝石の証。


Heart

Listen to your heart, it always knows.
あなたの心の声を聞いて。いつだって、それは知っている。

心は、頭よりも先に真実を知っています。
なぜなら、心は「今この瞬間」にしかいないから。
過去を後悔したり、未来を不安に思ったりしない・・・ただ、いま何を感じているかだけに正直なのです。

「心がざわつくときは、頭で言い聞かせてる正しさとズレてるサイン。
心がぽっとあたたかくなるときは、それがほんとうの証拠。」

迷ったら、気持ちいいほうへ行きましょう。

誰かの期待ではなく、自分の内側から湧いてくる選択をして。

このHeartは潜在意識のこと。すべての答えは自分の中にあります。きらら舎カレンダーのショートコラムにも時々書いていますが、この声を聴くことでいろいろなことが解決したり、最近流行ってる「開運」に向かうのだと思っています。


Leader ( リーダー)

Lead with purpose, others will follow.
目的を持って導けば、人は自然とついてくる

あなたが今進もうとしているその道。
それはただの挑戦ではなくて、誰かの心に灯をともす道でもある。

「こうあるべき」ではなく、
「こうありたい」という思いがあるなら、それがもう、道を照らす光。

あなたが迷いながら進む姿そのものが、誰かにとっての希望になる。
自信がなくてもいい。完璧でなくてもいい。
あなたのまっすぐさと想いが、人を動かす力になる。

まずは、自分の目的を信じて進んでみて。

今日の行動ヒント:
「いま、何のためにこれをやっている?」と、自分に聞いてみよう。
答えが浮かんだら、その目的に名前をつけてみると心の軸が整うよ。
道は、先にあるんじゃない。あなたの足元から、いま、生まれていく。


Moonlight (月の光)
Your cycles are your strength, not your weakness.
あなたのめぐりは、弱さではなく、あなたの力です

cyclesの読み方をじっくり感じてみてください。
たとえば、感情の浮き沈みや、運気の上下・・・

月が満ち欠けを繰り返すように、
人の心も、体も、エネルギーも循環するもの。

・気分が上がらない日
・何もしたくない日
・誰とも話したくない夜

それは「ダメな時期」じゃないんです。
大きな何かが生まれるための静かな充電。

変化することを安定じゃないって思わなくていい。
あなたの揺らぎには、ちゃんとリズムがある。

今日ダメでも、明日芽吹く。
毎日が同じじゃないからこそ、あなたの感性は深くて豊か。

「今、どのフェーズにいるのか」を知るだけでいい。無理に満月を演じなくて大丈夫。

今日の行動ヒント:
自分の今の月齢を感じてみよう(満ちてる?欠けてる?新月のよう?)
それに合わせて、今日1日のトーンを調整してみてください。


Shield(守り)

Defend your worth, no need to prove it.
自分の価値を守って。証明する必要なんてない。

盾とは「戦う」ためじゃなくて、自分を信じる気持ちを、静かに守るための道具。

人に理解されなくても、拍手されなくても、あなたが「これがわたし」と思えることが宝物です。
このカードをお守り(シールド・盾)にして勇気を出してください。


Sword ( 剣)

Cut through doubts. You’re capable.
疑いを断ち切って。あなたにはそれを成す力がある

何かを始めようとするとき、
「ほんとにできるかな…」「私でいいのかな…」って声が
そっと忍び寄ってくるけれど。

このカードは言ってる──
「疑いこそが霧。あなたの意志こそが剣」だって。

迷いがあるのは、真剣に向き合ってる証拠。
でも、剣を持つ者は信じて動く力も持ってる。

完璧じゃなくていい。間違えてもいい。今、心の中にうずまいてる疑いを、
 スパッと切るイメージをしてみて。

今日の行動ヒント:
頭で考えすぎてストップしていることがあるなら、一歩だけやってみよう。決断が怖いときは、「最初の一振り」がすべてを変えると信じて◎
あなたはできる人ではなく、やる人でいていい。それがもう、剣を持つ資格。


Throne(玉座)
You’re in control of your destiny.

あなたの運命は、あなた自身の手の中にある

もう、誰かに決められた道じゃなくていい。
もう、期待に合わせるために進まなくていい。

あなたの人生の主導権は、今、完全にあなたに戻ってきています。

このカードは、そのことを静かに、でも力強く宣言しています。

王冠は与えられるものじゃなく、選ぶもの。
あなたが『ここが私の席』って決めた場所が、玉座になる。
自分で選んだ道なら、どんなに小さくても王道。

誰かの判断じゃなく、自分の感覚で「Yes」を選ぶ強さを。

今日の行動ヒント:
あえて「自分のためだけ」の選択を1つしてみよう。
誰にどう思われるかではなく、「私が心地よい」と思える選択を。


Unicorn

Believe in the impossible, for it believes in you.

「不可能に見えること」を信じて。なぜならそれ(夢/奇跡/可能性)のほうが、あなたを信じているのだから。

解釈キーワード:
直感・信念・夢・空想力・奇跡

子ども時代のようなピュアな信じる心
現実主義をちょっと脇に置いて、「ありえない」を育てる勇気

今日の行動アドバイス:
ノートに「いまは無理そうだけど叶えたいこと」を1つだけ書く
それを「やってる自分」を想像して、にやにやするだけでもOK!

Mystical Lenormand Deck 解説02

各カードの解説を訳しておきます。

  1. 🐎 ホースライダー(Horse Rider)
    このカードは良い知らせを運んできます。
    ただし、カード6「雲」がこのカードと人物カードの間にある場合、それは悪い知らせに変わることも。

また、何かが動き出すことを示すこともあり、
若くてスポーティーな男性を表すこともあります。

  1. 🍀 クローバー(Clover Leaf)
    このカードは幸運や希望をもたらします。
    特に人物カードの近くに出た場合はラッキー!

ただし、カード6「雲」の近くに出ると、その運は不安定になります。

  1. 船(Ship)
    このカードが人物カードの近くにある場合、
    長い旅路や移動を暗示します。

また、相続やビジネスの繁栄による富を表すこともあります。

  1. 🏡 家(House)
    このカードは「あなたの居場所」を象徴します。
    安心できる場所、守られている空間。

カード17「コウノトリ」と組み合わせると、引っ越しを意味することもあります。

  1. 🌳 木(Tree)
    テーマは「健康」。
    人物カードの隣に出たときは、体調面の問題の兆しかもしれません。

また、「命そのもの」を象徴するスピリチュアルなカードでもあります。

  1. ☁️ 雲(Clouds)
    このカードは「不透明でつかみどころのない状況」を示します。

周囲のカードをよく見て判断することがとても重要。

明るい面が向いているなら→状況は改善へ

暗い面が向いているなら→状況の悪化を暗示

  1. 🐍 蛇(Snake)
    このカードは「裏切り、偽り、嘘、回り道」を象徴します。
    また、女友達、姉妹、恋人など、女性的な存在を示すことも。

ときに、見た目ではわからない複雑な感情のもつれを暗示することもあります。

  1. ⚰️ 棺(Coffin)
    このカードは、何かが終わることを意味します。
    しかし、それは同時に新しい始まりの兆しでもあります。

人物カードの隣にあるときは、病気や悲しみの可能性に注意を。

  1. 🌸 花束(Flowers)
    このカードは幸運と喜びのしるし!
    誰かから招待を受けたり、贈り物をもらったり、婚約の暗示もあります💐

見た目も気持ちも華やかになる、美しいカードです。

  1. 🔪 鎌(Scythe)
    刃の先が向いている方向に危険が潜んでいるとされます。

でも、周囲に良いカードがある場合は、その危険は和らげられるでしょう。

このカードは、突然の終わりまたは突然の始まりをも意味します。まるで運命の転換点のよう。

  1. 🌀 鞭(Whips)
    このカードは口論、対立、言い争いを暗示します。

とくにカード10「鎌」と隣り合っているときは、事故やトラブルのリスクが高まります。

感情が高ぶるとき、カードに出てくることが多いです。

  1. 🦉 フクロウ(Owls)
    このカードは、緊張、不安、急な慌ただしさを表します。
    また、電話のやりとりを象徴することもあります📞

カードに描かれる2羽のフクロウは、年配の女性2人を意味する場合もあります。

  1. 👶 子ども(Child)
    このカードはあなた自身の子どもを象徴します。
    また、新しい始まりのしるしでもあります。

他にも、
未熟さや無邪気さ
ティーンエイジャーや娘、若い女性、恋人などを表すこともあります。

まっさらなスタート、素直な心──そんな雰囲気を持ったカードです。

  1. 🦊 キツネ(Fox)
    このカードは嘘、偽り、ずる賢さに対する警告。
    キツネが隣接するカードによって、何かおかしな点や間違いがあることを教えてくれます。

たとえば:

「家」+「キツネ」→ 家選びを間違えているかも

「錨」+「キツネ」→ 仕事選びを見直すべきかも

でも、良いカードと並ぶ場合は「賢く立ち回る必要がある」というアドバイスになることも。
本音を明かさない人の存在も暗示します。

  1. 🐻 クマ(Bear)
    このカードは幸運のカード!

力、保護、財産、豊かさを象徴します。

また、強くて前向きな年配の人物を表すことも。
 (例:祖父、元夫、包容力のある恋人など)

「頼れる存在」というイメージが強いカードです。

  1. 🌟 星(Stars)
    こちらも幸運のカード!

願いが叶う

物事が成功する

直感、スピリチュアリティ、占星術、サイキック能力…

あなたの魂が宇宙とつながるような、神秘的な導きを表しています。

  1. 🕊️ コウノトリ(Storks)
    このカードは変化の訪れを告げます。

引っ越し

新しいスタート

また、人物として読む場合は「思いやりのある女性」を象徴します。

やさしくて前向きな風が吹くような、軽やかなカードです

  1. 🐶 犬(Dog)
    このカードは友情や信頼できる存在を象徴します。
    あなたが寄りかかれる誰か──忠実な相手。

ただし、カード6「雲」が近くにあるときは、その信頼に疑いを持つべきかもしれません。

また、息子・兄弟・若い男性・恋人を指す場合もあります。

  1. 🏰 塔(Tower)
    このカードは「公的機関や権力」を象徴します。
    時には「孤独」「隔離」などの意味を持つことも。

長い人生を暗示したり、何かから切り離される未来を予感させる場合もあります。

また、「影響力のある地位にいる人物」を指すこともあります。

  1. 🌳 公園(Park)
    このカードは「公の場」や「多くの人が集まる場所」を意味します。
    例:コンサート、病院、公共施設など。

質問の内容によっては、多くの人が関わっていることを示すサインになります。

  1. 🏔️ 山(Mountain)
    このカードが現れる場所には、障害があります。

乗り越えるべき壁があり、物事が進みにくい状態を表します。
また、強大な敵の存在を暗示することもあります。

  1. 🛤️ 道(Paths)
    このカードは選択のときを示しています。

どちらかを選ぶ必要がある

いくつかの選択肢や逃げ道がある

迷いの中にある

自分の人生の交差点に立っているような、そんな感覚を与えるカードです。

  1. 🐭 ネズミ(Mice)
    このカードは「喪失・不安・盗難」を意味します。
    人物カードの近くにある場合、それは心をむしばむ不安やストレスを示します。

カード8「棺」と組み合わさると → 病気の兆候

泥棒や損失を表すこともあります

気づかないうちに少しずつ削られていくような、そんなテーマを持つカードです。

  1. ❤️ ハート(Heart)
    このカードは愛・優しさ・心のつながりを象徴します。
    愛情やときめき、温かい気持ちを感じるときによく現れます。

ただし、カード8「棺」やカード36「十字架」と並ぶと、恋の痛みや失恋を意味することも。

  1. 💍 指輪(Ring)
    このカードは、パートナーシップ・結婚・契約を示す、伝統的な「つながり」のカードです。

人物カードの右側に出たとき → 関係の始まりや結びつき

左側に出たとき → 終わりや別れの予兆

絆を表す強いカードです。

  1. 📚 本(Book)
    このカードは「秘密、まだ明らかになっていないこと」を示します。
    何かがまだ隠されていて、すぐには見えない状態。

カード31「太陽」や33「鍵」と並ぶと → 秘密が明らかに!

また、契約書や知識の蓄積も表すことがあり、学びにも関係しています。

  1. ✉️ 手紙(Letter)
    このカードはメッセージの象徴。
    近いうちに何らかの知らせや連絡が届く予兆です。

メール、SNS、ファックス、テキスト…
現代的な通信手段も含まれます📩

  1. 👨‍💼 紳士(Gentleman)
    このカードは質問者が男性の場合、その人自身を表します。
    もし質問者が女性の場合は、彼女が最も心を寄せている男性を示します。

現在または未来のパートナー、あるいは重要な男性の存在です。

  1. 👩‍🦰 女性(Lady)
    このカードは質問者が女性の場合、その人自身を表します。
    質問者が男性の場合は、彼が最も心を寄せる女性を意味します。

現在・未来のパートナー、あるいは愛情や親密さの中心にいる女性です。

  1. 🌸 百合(Lilies)
    このカードは家族、家庭生活、調和、サポートを象徴します。
    また、テーマによっては性愛や官能性を表すことも。

温かな家庭のぬくもりや、深い絆のカードです。

  1. ☀️ 太陽(Sun)
    とてもポジティブなカードです!
    成功、活力、意志の力、楽観的な未来を示します。

何かが成功するかを占うとき、このカードが出れば「YES!」のサイン✨

  1. 🌙 月(Moon)
    このカードは評価、成功、昇進を意味します。
    また、直感・スピリチュアルな力・魂とも深く関わります。

芸術や創作、感性に関するテーマにもよく出てきます。

  1. 🗝️ 鍵(Key)
    確信、正解、運命の扉を示します。
    このカードが出たら、それは「まちがいない」「成功する」という強い肯定のサインです。

迷ったときに現れたら、心強いガイドに。

  1. 🐟 魚(Fish)
    このカードはお金、財産、経済活動を象徴します。

ビジネスや取引

金運、商才

起業家・実業家

などを表す「経済のカード」です。

  1. 錨(Anchor)
    このカードは仕事、安定、継続的な努力を表します。
    キャリアに関する質問では、周囲のカードをあわせて解釈することが大切です。

努力の末に手に入れる「しっかりした地盤」を象徴しています。

  1. ✝️ 十字架(Cross)
    このカードは、運命的な試練やカルマ的な課題を暗示します。

試されている

乗り越えるべきテーマがある

目の前の問いが魂のレッスンである

そんなときに現れる、深い意味を持つカードです。

おわりに!

著者について(The Author)
レギュラ・エリザベト・フィヒター(Regula Elizabeth Fiechter)
1958年生まれ。スイスのベルンで育ちました。

スイス西部で長年暮らし、語学教師として研修を積み、さらに成人教育トレーナーの資格を取得。
現在は画家・霊媒(ミディアム)としても活動しています。

ルノルマン・フォーチュンカードには20年以上の情熱を注いでおり、その魅力に今も夢中です。

画家について(The Artist)
アーバン・トレシュ(Urban Trösch)
1954年チューリッヒ生まれ。1968年からベルンに在住し、活動しています。

スイスの「造形芸術学校(Schule für Gestaltung)」で学び、創造的なデザイン教育を修了。
彼の作品は、スイス国内外で展示されており、非常に想像力に富んだ作風で知られています。

この『ミスティカル・ルノルマン』の美しいイラスト群は、著者と密に協力して描き上げられました。

Mystical Lenormand Deck 解説01

>>ご注文

ミスティカル・ルノルマンの付属の解説書の日本語訳です。

このオラクルカードは36枚で構成されています。
その起源は、有名な占い師 マリー=アンヌ・ルノルマン嬢(Mlle Lenormand)によって作られたフォーチュンカードにさかのぼります。

彼女は1772年、フランスのアランソンで生まれ、未来を予見する力に長け、社会的な名声と栄誉を手にしました。
「パリの巫女(シビル)」と呼ばれ、多くの人々が彼女のもとを訪れました。その中にはナポレオンやその妻ジョセフィーヌのような著名人もいました。
彼女は1843年にパリで亡くなりました。

『ミスティカル・ルノルマン』は、伝統的なルノルマンカードのテーマを受け継ぎながらも、まったく新しく独創的なアプローチで制作されています。

このデッキでは、高度なエッグテンペラ(卵テンペラ)技法を用いて、スイスの画家 アーバン・トレシュ(Urban Trösch) がチョーク地の小さな木板に絵を描いています。
この技法は中世の巨匠たちにも使われていた古い技法です。

やがてテンペラ画法は油彩の発展によって取って代わられましたが、現在でもテンペラ技法は使われています。
たとえば、ギリシャのアトス山の修道士たちが宗教画を描く際にもこの技法が用いられています。

この36枚のカードのそれぞれにおいて、アーバン・トレシュは神秘的な体験を生み出しました。
イコン(聖画)のように、はっきりと縁取られた枠は、鑑賞者をまるで異なる世界へと誘います。
この『ミスティカル・ルノルマン』においては、カードのフレームが「窓」の役割を果たしており、絵の中へと入っていくための扉のようなものなのです。

このカードで占う私たちもまた、現実を超えた、より高い次元の現実に触れているのです。
カードの裏面も、この考えを反映しています──
天界にいる天使たちが、地上を見下ろしている姿が描かれているのです。

ミスティカル・ルノルマンでたくさんの幸せな時間を過ごせますように!
レギュラ・エリザベト・フィヒター


カードと親しむ


カードを初めて箱から出したとき──
まずは手にとって、静かに見つめてください。
その絵柄から、どんなことを感じますか?
何が思い浮かびましたか?

カードの解説を読む前に、それをメモしてみてください。
あなた自身の直感や連想が、解釈において最も大切なものなのです。カードに慣れてきたら、次の2つの方法で学びを深めることができます。もしあなたが分析型タイプなら、全カードの解説を読んで理解を深めることをおすすめします。

もしあなたが直感型タイプなら、まずは気軽にカードを展開しはじめてみましょう。占いカードの展開方法は、自分自身の人生や質問を通して体験していくのが一番です。
そうすることで、自然とカードとの関係が深まっていくでしょう。

カードの解釈に親しむための良い方法は、1日1枚引くことです。
毎朝カードを1枚引いてみましょう。
そのカードをすぐに見てもいいし、伏せたままにしておいて、夜にあらためて見てもかまいません。

その日の出来事がカードにどう表れていたかを、しばらく時間をとって観察してみましょう。
このカードが、今日に伝えようとしていたことは何だったのか──?

この練習を定期的に続けることで、カードと深くつながり、解釈の理解も深まっていきます。

占い日記をつけることをおすすめします。

これらを書き残しておくと、あとから状況の変化を振り返ることができます。

※ひとつの質問には複数の意味を込めすぎないように注意しましょう。
質問を書き出すことで、自分の考えも明確になります。

カードの展開方法


準備
カードを手に取り、シャッフルします。
カードに向かって、あなたの質問への答えを求めてみましょう。

シャッフルの時間は、自分が「十分だ」と思えるまででOKです。

その間、あなたの質問に意識を向けておきましょう。
ただし、感情的になりすぎないことが大切です。
(強い感情はカードの答えをゆがめる可能性があります)

あなたの質問を、まるで美術館にかけられた絵のように想像してみましょう。
あなたは、その絵の前に立つ「観察者」となってください。

過去・現在・未来スプレッド

このシンプルな3枚のスプレッドは、
何か問題を抱えていて、その解決の糸口を探したいときにぴったりです。

カードはこの順に並べます:



まず、「準備」の説明に従ってシャッフルします。

最初に引いたカード(中央に配置)→ 今の問題の核心

次に引いたカード(左側に配置)→ 問題の原因や過去の影響

最後のカード(右側に配置)→ これからの道、未来の可能性

カードを並べると、過去から未来へと続く流れが見えてきます。
「問題という名のトンネル」に、ひとすじの光が差し込むようなリーディングができます

全カードスプレッド(グランタブロー)

「すべてのカード」スプレッド


このスプレッドでは、全36枚のカードを使用します。
現在のあなたの状況を広い視野でとらえ、未来に向けての流れを読み取るのに最適です。

この「全カードスプレッド」によるメッセージは、約6ヶ月間有効です。
この期間が過ぎるまでは、同じ方法で繰り返す必要はありません。

リーディング結果をすべて記録しておくと、あとから見直すことができます。
ときどき確認して、実際の出来事と比べてみることで、
あなたのリーディング力(魔法的直感)もどんどん磨かれていきます


カードを十分にシャッフルしたら、山を目の前に置きます。

次に左手で2回カットし、カードを3つの山に分けます。
(つまり、3つのカードの山が目の前に並びます)

それぞれの山の一番下のカードを見て、どのカードだったかをメモしておきましょう。
これら3枚のカードは、その時のテーマや、のちに全体の解釈を深めるための鍵となります。

元の順番通りに山を重ね直し、カードの展開を始めます。

山全体を裏向きで持ち、もう片方の手で下から1枚ずつカードを引いて、表向きで並べていきます。

最初の1枚は、そのときあなたが抱えている中心的なテーマを表します。

カードは次のように並べます

一列8枚(左から右)を4段、つまり32枚

その下にもう一段、残った4枚を中央に置く(計36枚)

カードを展開するときは、必ず下から順にカードを引き、左から右へ、上から下へと並べます。

すべてのカードが並んだら、まずあなた自身を表すカードを探しましょう:

女性なら → カード29番(Lady)

男性なら → カード28番(Gentleman)

まずはこのカードの周囲にあるカードに注目してください。
それが、あなたの状況を示す重要なヒントとなります。

では、引いたカードはどんな意味を持っているのでしょうか?
まずは各カードの意味を確認してみましょう。

特に重要なのは、人物カード(あなた自身を表すカード)の周りに出たカードです。
これは、今まさに形になろうとしている何かを示しています。

それは、まだ「感じ」としてしかわからないかもしれないし、すでに人生に表れてきているものかもしれません。

それはまるで、桜の蕾のようなもの──
まだ咲いていないけれど、うっすらと白い輝きをたたえ、やがて満開になるとわかる、そんな兆し。
このカードも同じように、あなたの人生に咲こうとしている花を暗示しているのです

ここで、すでに4つの指標を手にしています:

カードを3山に分けたときの一番下の3枚

「全カードスプレッド」の最初の1枚

人物カードの周囲のカード

(人物カードが一番上の列でない場合)その上にあるカード

→ これらを通して、すでに中心テーマや重要な問題が見えてきていませんか?

📖 (p.15)全カードスプレッドの読み解き方
いよいよ「全カードスプレッド」全体をリーディングしていきます。
まずは必ず人物カード(あなた自身)から始めましょう。

その人物カードがどちらを向いているかがカギです。

たとえばカード29(レディ)が人物カードなら:
 → 彼女の「左側」は未来、「右側」は過去を示します。

一方、カード28(ジェントルマン)の場合はその逆です。
 → 「右側」が未来、「左側」が過去を表します。

人物カードの下のカードは、「人が無意識に抑圧していること(踏みつけてしまいがちなこと)」を示す可能性があります。

リーディングは、水平方向・垂直方向・斜めなど、柔軟に読むことができますが、行ったり来たりはしないようにしましょう。

あなたの関心に沿って、関連するカードを探していくのがコツです。

たとえば──
「恋の悩み」があるなら、カード24(ハート)を探し、そこを起点に周囲を読んでみましょう

周囲のカードをもっとよく見てみましょう。
そこにはポジティブなカードが多いですか?それともネガティブなカード?

たとえばカード23「ネズミ」は、心の中に何かが「かじりついている」──つまり恋わずらいの暗示かもしれません。

このように、スプレッド全体をひとつの絵のように見て、時間をかけてゆっくりと読み解いてください。
ルノルマン嬢も、1つのスプレッドの解釈にまる1日かけることもあったそうですよ。


最初は1枚1枚、個別に解釈していくことで、すでに驚くようなリーディングが得られるでしょう。

でも本当のルノルマンの魅力は、カード同士の組み合わせ(コンビネーション)にあります。

2枚以上のカードが組み合わさることで、明確で強力なメッセージが生まれます。
その例は『ミスティカル・ルノルマン・ブック』にもたくさん紹介されています

人物カードからの読み方の方向

イラストの通り、人物カードを起点として、

水平(左右)

垂直(上下)

斜め4方向

に読み筋が伸びています。

つまり、人物カードを「方位の中心」ととらえ、そこから放射状に情報を受け取るイメージです。

Runway Layout(滑走路スプレッド)


この「滑走路スプレッド」は、ふとした問いにぴったりのリーディングです。

たとえば──
「目標はあるけど、どうやってそこにたどり着けばいいかわからない…」
そんなときに使ってみましょう。

人物カード(29: Lady または 28: Gentleman)

そして目標を表すカード(例:新しい仕事 → 35: 錨(Anchor))

この2枚を取り出します。
人物カードを左に、目標カードを右に同じ列に置いて、その間をつなぐようにカードを展開します。

次に、カードの山から3枚のカードを引いて、表向きにして並べます(「準備」の手順と同様に)。
この時点でメッセージがはっきりしていれば、リーディングは完了です。

まだ明確でない場合は、最大で7枚までカードを引いて構いません。
(追加できるのは最大4枚)

この間のカードたちが、あなたが目標へ向かってどう進むべきかを、ステップバイステップで教えてくれます。

カードの意味は他のルノルマンとほぼ同じですが、解説書の翻訳なので、次のページで、そのまま訳したものを書いておきます。

>>各カードの意味

ルーンカード/The Witch’s Familiar Runic Oracle

ルーンオラクルはルーン文字が刻まれた石や木を袋から取り出して占うものなのですが、扱いやすいのでカードになっているものを入荷しました。

簡易版なので冊子が付いていない分価格が安くなっています。

意味が書かれた紙は入っています。

以下、日本語訳です。ルーンの各文字と意味は「ルーン文字の意味」のページにも記載しています。

【第1段(上から1段目)】

Fehu
Wealth / Luck / Abundance / Energy / Fertility
意味:富・幸運・豊かさ・エネルギー・繁栄


Uruz
Strength / Power / Health / Endurance / Manifestation
意味:力・強さ・健康・持久力・顕現


Thurisaz
Protection / Male / Potency / Defence / Conflict
意味:防御・男性性・活力・守り・対立

Ansuz
Communication / Insight / Divine Inspiration / True Vision
意味:通信・洞察・神の霊感・真のビジョン

Raidho
Natural Rhythms / Journey / Action / Movement / Right Path
意味:自然のリズム・旅・行動・移動・正しい道

Kenaz
Enlightenment / Creativity / Skill / Offspring / Learning
意味:啓示・創造性・技術・子孫・学び

Gebo
Gifts / Partnership / Sacrifice / Fair Exchange / Honour
意味:贈り物・協力関係・犠牲・公平な交換・名誉

Wunjo
Joy / Pleasure / Belonging / Kindred / Prosperity
意味:喜び・快楽・所属・親族・繁栄

Hagalaz
Being / Ending / Transformation / Radical Change / Disruption / Completion
意味:存在・終わり・変容・急激な変化・混乱・完了

Nauthiz
Need / Resistance / Creative Friction / Effort / Delays
意味:必要・抵抗・創造的な摩擦・努力・遅延

Isa
Stillness / Self-control / Focus / Stability / Stasis
意味:静止・自己制御・集中・安定・停滞

Jera
Fruition / Balance / Abundance / Cycles / Rhythm / Harmony
意味:成果・調和・豊穣・周期・リズム・ハーモニー

Eihwaz
Magic / Liberation / Rebirth / Awakening / Protection
意味:魔法・解放・再生・目覚め・守護

Perthro
Good Omen / Fate / Unknown / Initiation / Occult
意味:幸運の兆し・運命・未知・始まり・神秘

Algiz
Defence / Courage / Protection / Higher Self
意味:防御・勇気・守護・高次の自己

Sowilo
Success / Sensuality / Wholeness / Lifeforce / Victory
意味:成功・官能・完全性・生命力・勝利

Tiwaz
Justice / Honour / Sacrifice / Loyalty / Victory
意味:正義・名誉・犠牲・忠誠・勝利

Berkano
Birth / Sanctuary / Life Change / Secrets / Growth
意味:誕生・聖域・人生の変化・秘密・成長

Ehwaz
Teamwork / Trust / Harmony / Marriage / Loyalty
意味:協力・信頼・調和・結婚・忠誠心

Mannaz
Intelligence / Awareness / Society / Learning
意味:知性・気づき・社会性・学び

Laguz
Flow / Memory / The Unconscious / Fate / Karma / Dreams
意味:流れ・記憶・無意識・運命・カルマ・夢

Dagaz
Breakthrough / Enlightenment / Balance Point / Transformation / Awakening
意味:突破・啓示・均衡点・変容・覚醒

Ingwaz
Creation / Wholeness / Energetic Burst / Harmony / Evolution
意味:創造・完全性・エネルギーの爆発・調和・進化

Othala
Home / Inheritance / Good Prosperity / Heritage / Ancestors
意味:家・継承・豊かな繁栄・遺産・祖先

Old Style Lenormand Fortune-Telling Cards

作者:Alexander Ray(アレクサンダー・レイ)

サイズ:9.5cm × 6.3cm(3.74インチ × 2.48インチ)

内容:通常36枚のルノルマンカード+場合によっては追加カード(37〜38枚目など)

このルノルマンデッキには 「MAN(28番)」と「WOMAN(29番)」 が2枚づつ入っています。

これについて解説しておきます。それ以外はルノルマンカードの使い方と同じです。



まず、王冠の有無という違いがとても象徴的な意味を持っています。それぞれの人物は片方に王冠のマークが入っています。つまりこのデッキにはMANとWOMANが2枚づつあり、片方に王冠が付いているのです。

王冠がついているバージョンの意味

王冠は伝統的に次のようなものを象徴します:

・ 権威や主導権
・ 高貴さ、支配力
・ 社会的地位や影響力
・ 公的な立場や責任を持った人物

したがって、王冠がある人物は、より「主導的」「支配的」「公的」な役割を持っている可能性を示します。

MANの場合は、リーダータイプの男性、父親、上司、支配的な恋人

WOMANの場合は、母性的存在、女帝的な人物、職場の上司、パートナーに影響力を持つ人

王冠がないバージョンの意味


王冠がない人物は、次のような特徴を象徴しやすくなります:

・ より「個人的」「感情的」「受動的」な存在
・ パートナーに対して従属的だったり、等しい関係性
・ 社会的な地位よりも内面性が重視される人物


スプレッド例

パートナーシップ分析(4枚使用)

まず、象徴カードである4枚をデッキから抜いてください。

位置と意味は以下のようになります。

🔮 展開と読み方

左側:本人(王冠なし or あり)    右側:相手(王冠なし or あり)

[1] 本人     [2] 本人の気持ち

[3] 相手     [4] 相手の気持ち


自分に合う方(王冠アリかナシか)のMANまたはWOMANを本人として選びます。

相手に合う方(王冠アリかナシか)のカードを「相手」に。

残りの2枚は、その下に引いて気持ちや本音を見る。

ポイント
王冠があるかないかによって、「主導権を握っているのは誰か?」「精神的・社会的にどういう関係か?」がわかります。

王冠なしが象徴するのは・・・
等身大の人物像、感情・内面・個人的なつながりなので、「パートナーシップとしての相手」「恋愛における自分」を表します。つまり、恋愛のような感情が主軸のテーマでは、王冠なしのカードの方が“素の自分と相手”を表現しやすいです。

一方、王冠ありは・・・
支配力、社会的立場、責任、主導権、親・上司・権威ある人物など、「力関係」がテーマになるとき(例:不倫、上下関係、依存など)。

恋愛の中でも、「彼が支配的すぎてつらい」「私が主導権を握ってしまっている」「親の反対がある関係」といった恋愛+力関係や役割のズレが出てくるときには、王冠ありの人物カードを使うと、リーディングに深みが出ます。

グランタブローでは・・・

グランタブローについては、別のページで詳しく展開していきますが、基本的に質問をして回答を得るという占いではなく、カードを全部使って現状を読み解くものです。ただし、現状の自分と関わりのある相手について、それぞれ王冠アリかナシかを決めて選ばなかったカードを抜いた36枚で行ってください。

今の自分の生活が何を中心に回っているか、今の自分にとって何が重要か。そんなところから選んでみてください。

占いカードの歴史、特徴、占い方

1. はじめに

古来より、人々は未来への洞察や自己理解を深めるための道具として、様々な形の占いカードを用いてきました。これらのカードは、文化や時代を超えて、人々の精神的な探求を支える役割を果たしてきたと言えるでしょう。魔法部ではタロットカードとルノルマンカードから部活動を開始しましたが、おはなしの中ではオラクルカードなども登場します。「占いのカードってどんな種類があるの?」という質問がありました。そこで、数多くの占いカードの中から、特に代表的な6種類、タロットカード、ルノルマンカード、オラクルカード、キッパーカード、禅タロット、そしてマナカードを取り上げ、それぞれの歴史的背景、特徴的な構造、著名なデッキ、そして具体的な占い方について説明してみます。それぞれのカードシステムが持つ独自の魅力と、占いの手法の違いを明らかにすることで、魔法部のみなさまがご自分の興味や目的に合ったカードシステムを見つける一助となれば幸いです。

2. タロットカード

2-1 歴史

タロットカードの歴史は、15世紀の北イタリアに遡ります。現存する最古のタロットカードの記録は、1420年代から1450年代にかけてのミラノ、フェラーラ、フィレンツェ、ウルビーノといった都市で見られます 。当初、これらのカードは「タロッキ」または「トリオンフィ(勝利)」と呼ばれる、ブリッジに似たトリックテイキングゲームに使用されていました 。この時期に複数の都市でほぼ同時期に記録が残っています。

初期のタロットデッキは、当時の一般的なイタリアのカードと同じく、カップ、ソード、バトン(ワンド)、コイン(ペンタクル)の4つのスートで構成され、それぞれに数字札とキング、クイーン、ナイト、ジャックの4枚の人物札が含まれていました。これに加えて、21枚の寓意的な絵柄を持つ切り札(後の大アルカナ)と、道化師(フール)のカードが存在していました 。切り札を意味する「トリオンフィ」という言葉は、後に英語の「トランプ」へと変化しています。ゲームという中で寓意的なイメージが存在していたことは、それらが単なるゲームプレイを超えた、記憶やテーマを想起させる目的も持っていたのではないかと考えられます。

しかし、タロットカードが神秘主義や占いと結びつけられるようになったのは、ずっと後の18世紀末、フランスにおいてでした 。この転換期を主導したのは、アントワーヌ・クール・ド・ジェブランやジャン=バティスト・アリエット(エテイヤ)といったフランスの神秘主義者たちであり、彼らはタロットカードにエジプト起源などの神秘的な起源を主張しました 。しかし、歴史的な証拠はこれらの主張を裏付けていません。しかし、特定の人物によって推進され、根拠のない起源の主張がなされたものではありますが、このゲームから占いへの用途の変化は現在のタロットカードに大きく影響を与えています。

クール・ド・ジェブランによって広められたエジプト起源説は、歴史家によってほぼ否定されています 。19世紀末から20世紀初頭にかけて、アーサー・エドワード・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスによって制作されたライダー・ウェイト・スミス版タロットは、小アルカナにも絵柄が描かれたことで、最も普及し影響力のあるタロットデッキとなりました 。ライダー・ウェイト・スミス版が小アルカナに視覚的な物語性を持たせたことは、タロットが占いとして広く受け入れられる上で重要な貢献をしたと考えられます。

2-2 特徴

現代の標準的なタロットデッキは78枚のカードで構成され、大アルカナと小アルカナの2つの主要なグループに分けられます 。

大アルカナは、通常0から21までの番号が振られた22枚のカードで構成されており、人生における重要な教訓、精神的なテーマ、そして元型的なエネルギーを表すとされています 。これらのカードは、リーディングにおいてより大きな影響力を持つと考えられており、人生における主要な出来事や変化を示すと解釈されます。愚者から始まり世界で終わる大アルカナの進行は、自己発見と精神的な進化の象徴的な旅として捉えることができます。この連続的な性質と元型的な人物像は、変容のプロセスを表す物語構造を示唆しています。占いの中でも、これらが出た場合、それをとくに重要視する場合が多く、大アルカナがたくさん出た占いは特に丁寧に読み取り、受取る必要があります。

カード番号名前コアな意味合い
0愚者新しい始まり、可能性、未知への受容、心配のないエネルギー
1魔術師独自性、内なる才能、新しいプロジェクトの開始や困難の克服能力
2女教皇直感、内なる声、意識、外の世界ではなく内なる導きを求める
3女帝思いやり、美、愛、自然との深いつながり、自然界の強力な影響
4皇帝リーダーシップ、権力、構造、安定、人生に対する自身の力
5教皇精神的な教え、規則に従うこと、現在の状況に対する精神的な視点
6恋人たち親密な関係、重要な決断、愛情生活への注意、選択の結果の考慮
7戦車衝動、決意、勝利の可能性、精神、感情、魂の知識の統合による成功
8勇気、内なる強さ、人生の困難に耐える能力、より大きな力を持って現れる
9隠者孤独、内省、人生の出来事を処理するための静かな空間
10運命の輪人生は цикличный であり、何も永続的ではない、良い時も悪い時も教訓を大切にする
11正義行動には結果が伴う、原因と結果の自然な法則、公平さの促進
12吊るされた男より大きな利益のために犠牲が必要な場合がある、うまくいかないものへの執着を手放す
13死神物理的な死ではなく、サイクルの終わり、新しい始まりのための過去の手放し
14節制節度、平和、忍耐、人生の流れに身を任せる、変化への柔軟性
15悪魔束縛感、選択肢がないという思い込み、自身の自由への鍵を握っている
16突然の破壊と大変動、より強固なものを築くための古い構造の破壊
17希望、癒し、再生、楽観、インスピレーション、宇宙の好意、信念の奨励
18隠された思考、感情、疑念、恐れ、将来への信念を曇らせる可能性
19太陽幸福、喜び、活力、楽観、物事がうまくいっている、正しい道を進んでいる
20審判過去と未来の収束、目標達成のための決定と行動の見直し、変化の奨励
21世界完了、成就、あるべき場所にいる、旅の次の段階への準備

小アルカナは56枚のカードで構成され、ワンド、カップ、ソード、ペンタクルの4つのスートに分かれています 。これらのカードは、日々の出来事、個人的な経験、短期的な状況を反映するとされています。4つのスートは、四大元素(ワンド – 火、カップ – 水、ソード – 風、ペンタクル – 地)と関連付けられ、人生の異なる側面(情熱、感情、知性、物質世界)に関連する象徴的な解釈をくれます。各スートには、エースから10までの数字札と、ペイジ、ナイト、クイーン、キングの4枚のコートカードが含まれています 。数字札は、スートの領域内(つまりスートの意味内にプラスして)での出来事の展開を表し、コートカードは、状況における異なる性格タイプや役割を表すことがあります。たとえば、ペイジは成熟していないので思慮深さに欠けることもありますが、若さゆえの勢いがあり、自由さも感じます・・・など。

タロットカードの意味は複雑で、様々な文化的、神話的、そして秘教的な伝統から引き出されていて象徴的です 。しかしそれゆえに、占う者のニュアンスに富んだ多面的な解釈を可能にしています。しかし、それゆえに難しいとも言えます。

2-3 有名なタロットデッキ

タロットカードには数多くのデッキが存在しますが、その中でも特に有名で影響力のあるものをいくつか紹介します。

ヴィスコンティ・スフォルツァ・タロットは、15世紀中頃のイタリアで、ヴィスコンティ家とスフォルツァ家のために制作された、現存する最古のタロットデッキの一つです 。裕福な家庭によって依頼されたという事実は、初期のタロットデッキが、ゲームとしてだけでなく、社会的地位を反映する贅沢品であったことを意味しています。タロットカードを貴族たちが好んだことは、初期段階における一定の文化的価値を築くのに貢献したと考えられます。

タロット・デ・マルセイユは、18世紀に現れ、特にフランスとスイスで影響力を持った著名なバージョンです 。これは、タロットの進化と普及、特に神秘主義との関連において重要な段階を表しています。

ライダー・ウェイト・スミス・タロットについては、2-1の歴史と2-2の特徴で既に述べましたので省略。

トート・タロットは、アレイスター・クロウリーによって考案され、レディ・フリーダ・ハリスによって第二次世界大戦中に描かれました。その複雑な秘教的象徴主義で知られています 。これは、クロウリー独自の哲学的および魔術的システムを反映した、オカルトタロットの伝統における重要なデッキとなっています。

2-4 タロットカードを用いた占い方

タロット占いでは、まずテーブルの上にカードを全部広げて、両手でグルグル混ぜます(スプレッドシャッフルとかテーブルシャッフルと呼ばれています)。質問や意図に集中します。その後、特定のパターン(スプレッド)に従ってカードを引き、配置します 。占いを始める前に、深呼吸をすることでエネルギーを調整し、占いを行うための適切な状態を作り出すことができます。またデッキをコンコンとノックすることは、カードに「これから占いを始めます」と伝える合図で、これにより、カードとのコミュニケーションを確立し、より正確なメッセージを受け取りやすくします。これらの行為は、占い師がより正確で深いリーディングを行うための準備として、古くから行われてきました。

一般的なスプレッドには、過去、現在、未来を表す3枚引き、状況の全体像、影響、障害、潜在的な結果などを包括的に示す10枚のカードを用いるケルト十字スプレッド、そして状況を様々な影響要因から分析するヘキサグラムスプレッドなどがあります。

解釈においては、各カードの基本的な意味を理解し、スプレッドにおけるその位置を考慮し、カード間の関係性を読み解くことが重要です。直感もまたタロット占いにおいて重要な役割を果たし、占い師は自身の個人的な理解と洞察に基づいてカードを解釈することがよくあります。タロットデッキに付属しているガイドブックは、特に初心者にとって、カードの意味や解釈に関する貴重な情報源となります。最初は偏見によって誤ったリーディングにならないように、カードの位置とカードの意味を見ながらどういうことなのかを考えてみてください。

占いを行う際の重要な考慮事項としては、明確で具体的な質問をすること、自身の直感を信じること、質問の文脈と質問者の状況を考慮すること、そしてスプレッド内で繰り返されるテーマやパターン(スートが違うけれど、同じ数字が出る、同じスートばかりでるなど)に注意を払うことなどが挙げられます。

3. ルノルマンカード

3-1 歴史

ルノルマンカードシステムは、18世紀後半に起源を持つ、約200年前のヨーロッパの占い道具です。このシステムは、有名なフランスの占い師、マリー・アンヌ・ルノルマン(マダム・ルノルマン、1772-1843)にちなんで名付けられましたが、今日私たちが知るようなデッキは彼女の死後に登場しました。彼女の名を冠しているものの、彼女の死後に普及し標準化されたという事実は、彼女の占い師としてのカリスマ性を利用した商業的戦略であると推測されます。

カードのイメージは、コーヒーの粉の占いによく見られるシンボルや、初期の「エンブレムカード」に由来すると考えられています。現存する最古のデッキは1799年から1800年頃のもので、「希望のゲーム(Das Spiel der Hoffnung)」というドイツのカードゲームとして元々存在していました。タロットカードと同様に、ルノルマンカードもゲームとしての起源を持つことがわかります。「希望のゲーム」という元の名前は、その後の占いにおける用途と一致して、将来の結果や希望の予測に焦点が当てられていたことを意味しています。36枚のプチ・ルノルマンデッキは、特に占いにおいて人気を博しました。ルノルマンカードは、19世紀にヨーロッパ大陸で大きな人気を集め、後に世界中に広まりました。

3-2 特徴

標準的なルノルマンデッキは36枚のカードで構成されており、それぞれのカードには、日常的な物体、人物、または状況を表すシンプルで直接的な絵が描かれています。タロットのように深い心理的または精神的なテーマというよりも、わかりやすい具体的な日常の問題に当てられています。絵からの直観で日常生活に関する直接的な質問や近い未来の予測に答えるのに適しています。各カードには特定の固定された意味があり、解釈にはスプレッド内の複数のカードの意味を組み合わせます(コンビネーションリーディング)。ルノルマンデッキには、タロットのような大アルカナと小アルカナの構造はありません。また、逆位置の意味も存在しないので、トランプのようなシャッフル(ヒンドゥーシャッフル)でもかまいません。しかし、ヒンドゥーシャッフルは混ざりにくいので、回数を多くしたり、7枚目づつを並べていったり、3つの山にわけてそれぞれの上のものを取ったりなど、自分で予めスタイルを決めておくとよいでしょう。

カード番号名前コアな意味合い
1騎士エネルギー、情熱、スピード、活動、ニュース、メッセージ
2クローバー幸運、軽快さ、小さな幸せ、機会、気楽さ、ユーモア
3出発、別れ、距離、航海、旅行、冒険
4家庭、設立、安全、伝統、習慣、プライバシー、保存
5成長、根を下ろす、過去とのつながり、個人的成長、スピリチュアリティ、健康
6混乱、不明瞭さ、誤解、不安、疑念、隠された秘密
7欲望、誘惑、欺瞞、渇望、魅力、セクシュアリティ、知恵、禁断の知識
8終わり、死、葬儀、喪失、悲しみ、悲嘆
9花束お世辞、社交生活、快適さ、親切さ、礼儀作法、感謝
10事故、軽率な決定、危険、警告、スピード、報復
11葛藤、議論、口論、討論、叱責、反対、異議
12心配、興奮、噂話、おしゃべり、神経質、不安
13子供新しい始まり、子供、幼児、遊び、未熟さ、無邪気さ
14自己中心的、自己配慮、策略、疑い、狡猾さ、用心
15力、リーダーシップ、支配、影響力、短気、強い性格、ボス
16希望、インスピレーション、楽観主義、スピリチュアリティ、夢、目標への進展
17コウノトリ変化、移行、移動、再発、新しいサイクル、憧れ
18忠誠心、友情、追従者、献身、服従、サポート
19権威、孤独、寂しさ、孤立、よそよそしさ、エゴ、傲慢
20公共問題、社会、文化、チームワーク、名声、ソーシャルネットワーク
21困難、問題、障害、障害、苦労、挑戦
22分かれ道選択肢、多くの機会、旅行、別れ、躊躇、決定
23ネズミ減少、欠乏、枯渇、破壊、欠陥、欠点、病気
24ハート愛、親しみやすさ、ロマンチック、許し、和解、優しさ、慈善
25指輪約束、誓約、名誉、パートナーシップ、協力、サイクル
26秘密、知識、教育、情報、研究、勉強
27手紙文書、メール、スピーチ、会話、表現、情報、コミュニケーション
28男性クエレントの人生における男性(友人、パートナー、家族)、男性クエレントの場合、クエレント自身、男らしさ
29女性クエレントの人生における女性(友人、パートナー、家族)、女性クエレントの場合、クエレント自身、女らしさ
30ユリ官能性、セックス、美徳、道徳、倫理、知恵
31太陽幸福、勝利、成功、力、温かさ、真実
32潜在意識、直感、感情、恐れ、欲望、ファンタジー
33開放性、啓示、解錠、達成、解放、解決
34財政、ビジネス、富、価値観、利益、豊かさ
35安定、抑制、安全、回復力、耐久性、基礎を築く
36十字架義務、信念、苦しみ、負担、不寛容、原則、教化

3-3 有名なルノルマンデッキ

ルノルマンデッキには様々な種類がありますが、特に有名なものをいくつか挙げます。

プチ・ルノルマンは、標準的な36枚のデッキです。

グラン・ジュ・ド・マドモアゼル・ルノルマンは、マダム・ルノルマンの死後に出版された、より大きく複雑な54枚のデッキです。

近年では、様々な現代的な解釈や芸術的なテーマを持つルノルマンデッキが登場しており、ドリーミング・ウェイ・ルノルマン、ミスティカル・ルノルマン、ギルデッド・レヴェリー・ルノルマン、ラナ・ジョージ・ルノルマンなどがあります。これらは、ルノルマンシステムが進化し、現代に適応しているってことですね。

3-4 ルノルマンカードを用いた占い方

ルノルマン占いでは、質問に答えたり、物語を形成したりするために、複数のカードを引き、解釈することがよく行われます。

ペア読みは、2枚または3枚のカードを一緒に読み、それぞれのカードの個々の意味を組み合わせて、より微妙な理解を得る一般的なテクニックです。

グラン・タブローは、36枚すべてのカードを使用するスプレッドで、特定のパターン(通常は8枚の4列、最後の行に4枚)で配置され、状況とその潜在的な将来の展開の包括的な概要を提供します。これは強力ですが複雑なスプレッドであり、解釈にはかなりのスキルが必要です。グラン・タブローの様々な読み方(行、列、対角線、角、ハウスを読むなど)は、スプレッド内の複雑なつながりの網と、多層的な解釈の可能性を示しています。構造化されたレイアウトと複数の読み取りアプローチは、複雑な関係と時間的な展開を明らかにするように設計されたシステムを示唆しています。

グラン・タブローの主要な解釈テクニックには、シグニフィケーターカード(象徴カード=男性または女性)の特定、シグニフィケーターに関連するカードの読み取り(過去、現在、未来、希望、恐れ)、カードの組み合わせとその確立された意味の検索、スプレッド内のカードの「家」または位置の考慮、カードの距離と方向性の考慮などがあります。

ルノルマンカードは、しばしばイエスかノーかの質問に答えたり、過去と現在の状況を説明したり、短期的な予測を立てたり、人々を説明したりするために使用されます。直感も役割を果たす可能性がありますが、このシステムは一般的に、タロットやオラクルカードよりも直接的であり、純粋に直感的な読み取りに依存しないと考えられています。

読み取りを行う際の重要な考慮事項としては、スプレッドで誰が誰に向いているかに注意を払うこと、カードの並びの順序と配置を考慮すること、そしてカードを主にその文字通りの意味を通して解釈することなどがあります。

4. オラクルカード

4-1 歴史

オラクルカードのルーツは、古代文明における占いの実践にまで遡ることができます(エジプト、ギリシャ、中国など)。これは、神聖なコミュニケーションのために象徴的なイメージを使用することの長い歴史を示しています。今回は紹介しませんでしたがルーンもこれに近いものです。ルネサンス期にヨーロッパでタロットが登場したことが、より柔軟な代替手段としてのオラクルカードの開発に影響を与えました。これは、カートマンシー(カードを使った占い)の進化においても大きな影響を与えています。タロットとは異なり、オラクルカードはカードの数や探求するテーマは作成者の独自のビジョンを反映しています。このことがオラクルカードの一番の特徴です。19世紀と20世紀には、神秘主義への関心が再燃し、天使、動物、チャクラなど、多様なテーマを持つオラクルカードが普及しました。これは、スピリチュアリティと自己発見におけるより広範な文化的傾向を反映しています。この時代はニューエイジと呼ばれるています。現代もオラクルカードは進化を続けており、デジタル版や幅広い現代的なテーマが登場しています。

4-2 特徴

オラクルデッキはタロットよりも構造化されておらず、カードの数やスートシステムは固定されていません。これにより、デッキの作成者にとってより大きな創造の自由が、ユーザーにとってはより直感的なアプローチが可能になります。それらは、精神的および天使の導きから、自然、神話、および個人的な成長まで、多様なテーマを備えています。これにより、ユーザーは自分の特定の興味やニーズに共鳴するデッキを選択できます。イメージと象徴主義は大きく異なり、タロットよりも直接的で、伝統的なオカルトの意味合いにあまり浸されていません。そのため、より幅広い層に受け入れやすいようです。解釈は直感とカードへの個人的なつながりに大きく依存していますが、多くのデッキにはガイドブックが付属しています。これにより、ユーザーの内なる知恵と主観的な理解が強調されます。オラクルカードは、自己反省、導きの探求、および精神的な領域とのつながりを育むためによく使用されます。

4-3 有名なオラクルデッキ

数多くのオラクルデッキが存在し、広範なテーマを網羅しています。例としては以下のようなものがあります。

エンジェルオラクルカード: 天使からのメッセージと導きに焦点を当てています。

アニマルスピリットオラクルカード: 動物界から知恵と洞察を引き出します。

自然をベースにしたオラクルカード: 自然界のエネルギーと象徴主義とつながります。

コレット・バロン=リードのウィズダム・オブ・ジ・オラクル

レベッカ・キャンベルのワーク・ユア・ライト・オラクルカード

キム・クランズのザ・ワイルド・アンノウン・アーキタイプス・デッキ

ヤスミン・ボーランドのムーンオロジー・オラクルカード

カイル・グレイのキーパーズ・オブ・ザ・ライト・オラクルカード

アラナ・フェアチャイルドのセイクリッド・レベルズ・オラクル

アルベルト・ヴィロルド博士のミスティカル・シャーマン・オラクル

コレット・バロン=リードのスピリット・アニマル・オラクル

ジェシカ・ルーのウッドランド・ウォーデンズ・オラクルデッキ

ソルトウォータースピリットオラクルデッキ。

ジ・インテュイション・オラクル。

ノクターナ・オラクル。

シーソウルジャーニーズオラクル。

ホームオラクルデッキ。

ザ・シード&シックル・オラクル。

フラワーメディスンオラクル。

ザ・メタフィジカル・カンナビス・オラクル。

グリーンウィッチオラクル。

アストラルレルムズクリスタルオラクル。

ザ・ハーバルアストロジーオラクル。

オラクル・オブ・ミスティカル・モーメンツ。

ザ・ワンダリング・ソウル・オラクル。

エンジェルナンバーメッセージ&アファメーションオラクル。

ザ・ファセット・ガーデン・オラクル。

クリス=アンのザ・セイクリッド・クリエイターズ・オラクル

4-4 オラクルカードを用いた占い方

オラクルカード占いは、タロットやルノルマンカードと比較して、一般的に柔軟性が高く、厳格な規則に縛られません。

一枚引きは、日々のガイダンスや簡単な答えを得るための一般的な方法です。

様々なスプレッド:タロットカードのスプレッドほど標準化されてはいませんが、オラクルカードは、3枚引き(過去、現在、未来)、5枚引き、または質問やデッキのガイドブックに応じて他のレイアウトで使用できます。

直感的な解釈:主なアプローチは、イメージを観察し、カードのエネルギーを感じ、自分の直感を信頼してメッセージを理解することです。

ガイドブックには、各カードのキーワード、意味、および推奨される解釈が記載されていることが多く、特に初心者にとって役立ちます。

オラクルカードの使われ方として、タロット占いを明確にしたり補足したりするために使用されます。一つのタロットデッキで占った内容にアドバイスや補足をくださいと言って1枚、あるいは2枚を引き、タロットカードの意味とコンビネーションリーディングをしていきます。

占いを行う際の重要な考慮事項としては、オープンマインドと明確な意図を持って臨むこと、自分に共鳴するデッキを選ぶこと、カードの言葉(もしあれば)とイメージの両方に注意を払うこと、カードのメッセージが自分の質問や状況にどのように関連するかを考慮すること、そしてガイドブックに頼りすぎず、自分の直感を導きとすることなどがあります。

5. キッパーカード

5-1 歴史

キッパーカードは、19世紀(1870年~1890年頃)に遡るドイツの占いシステムです。起源については議論があり、ベルリンの占い師であるスザンネ・キッパーが、バイエルンに移住後にこのデッキを作成したとする説と、ルノルマンカードと同様に、彼女の名前を利用した後の商業的な起源とする説があります。これは、デッキの背後にある正確な歴史的人物を取り巻く不確実性を強調しています。このデッキはルノルマンカードと類似点がありますが、より文字通りの解釈で機能するという点で異なっています。オリジナルキッパーは長らく支配的なデッキであり、近年になってより新しい解釈が登場するまで、バリエーションは限られていました。キッパーシステムは、日常の現実と対人関係に焦点を当てています。

5-2 特徴

伝統的なキッパーデッキは36枚のカードで構成されており、その多くは様々な役割と関係性を持つ人々を描いています(例:金持ちの男性、金持ちの女性、結婚、友人)。人々に強く焦点を当てている点が、より多くの物体や抽象的な概念を特徴とするルノルマンと異なります。主要なライフイベントと一般的な状況も明確に表現されています(例:仕事、旅、病気、成功)。キッパーカードの意味は一般的に直接的で文字通りです。これにより、他のカートマンシー(カード占い)と比較して、基本的な意味を習得するのが容易になる可能性があります。カードに描かれた人物の向きは、解釈において重要です。これにより、リーディングプロセスに独自の層が追加され、影響やイベントの流れを示します。

5-3 有名なキッパーデッキ

キッパーカードにはいくつかの有名なデッキがあります。

オリジナルキッパー(Wahrsagekarten): 19世紀の古典的なドイツのデッキです。

ミスティカルキッパー: アーバン・トロッシュによる鮮やかなアートワークが特徴の、より新しいデッキです。

フィン・デ・シエクル・キッパー: チロ・マルケッティによって作成され、伝統的なドイツのシステムをヴィクトリア朝時代のイギリスに設定しています。

ザ・カードギークス・キッパーカード: 現代的なアートを取り入れつつ、伝統的な方向指示を尊重したデッキです。

シーボーンキッパー:海をテーマにした、より包括的なデッキです。

クリステファニアキッパー:夢のような風景を創り出す珍しいコラージュが特徴です。

5-4 キッパーカードを用いた占い方

キッパーカードは通常、奇数枚(5枚または7枚など)のカードを並べて読むことが多いです。この直線的な配置は、出来事の順序や人間関係の流れを強調しています。一枚引きで簡単な占いを行うこともできます。並べられたカードの位置と近さは、カードの意味と占いの結果に影響を与えます。カードの向きも非常に重要です。例えば、「贈り物」のカードが「主要な男性」の前にあれば、その男性が贈り物を受け取ることを意味するかもしれませんが、後にあれば、彼が贈り物をすることを意味するかもしれません。主要な「マスターカード」(例:主要な男性、主要な女性、結婚)は、占いにおいて焦点となることがあります。9枚引きのような、より大きなスプレッドも使用されます。タロットや一部のオラクルデッキとは異なり、キッパーは文字通りに読まれ、カードの意味は文の言葉をそのまま扱われます。リバーサル(逆位置)はキッパーでは使用されません。

占いを行う際の重要な考慮事項としては、スプレッドで誰が誰に向いているかに細心の注意を払うこと、カードの並びの順序と配置を考慮すること、そしてカードを主にその文字通りの意味を通して解釈することなどがあります。

6. 禅タロット

6-1 歴史

禅タロットは、オショー(バグワン・シュリー・ラジニーシ)とアーティストのマー・デーヴァ・パドマ(スーザン・モーガン)によって制作され、1994年または1995年に初めて出版されました。これは、明確な哲学的基盤を持つ、タロットの世界への比較的新しい追加です。それは禅仏教の知恵に基づいており、未来を予測するのではなく、今この瞬間の理解を得ることに焦点を当てています。これは、伝統的なタロットのしばしば予測的な性質とは対照的です。デッキの作成には、オショーとマー・デーヴァ・パドマの密接な協力が関与し、アートワークは何年にもわたって開発されました。このデッキは大きな人気を博し、多数の言語に翻訳されています。タロットの基礎となるオショーの教えは、瞑想、マインドフルネス、自己認識を強調しています。

6-2 特徴

オショー禅タロットデッキは79枚のカードで構成されています。伝統的なタロットの78枚のカードに加えて、「マスター」と呼ばれる追加のカードが含まれています。この追加のカードは、デッキの独自の哲学的視点を反映しています。小アルカナのスートは、カードの特性に合わせて、火(ワンド)、水(カップ)、雲(ソード/空気)、虹(ペンタクル/地)の要素で表されます。これは、伝統的なタロットとは異なる要素の対応を提供します。コートカードにも独自の名称があります。マスター(キング)、クイーン、ナイト、チャイルド(ペイジ)で、しばしば三角形のシンボルで示されます。伝統的なタロットカードの多くの名前は、禅の概念と経験を反映する名前に置き換えられています(例:魔術師は存在、死は変容、悪魔は条件付け)。これにより、元型の焦点が内面の状態とプロセスに移ります。

オショー禅タロットの名前伝統的なタロットの名前
愚者愚者
存在魔術師
内なる声女教皇
創造性女帝
反逆者皇帝
教皇
恋人たち恋人たち
意識戦車
勇気
孤独隠者
変化運命の輪
突破正義
新しいビジョン吊るされた男
変容死神
統合節制
条件付け悪魔
沈黙
過去の生
無邪気さ太陽
幻想を超えて審判
完成世界

アートワークは現代的でしばしば抽象的であり、感情や心の状態を呼び起こすことを目指しています。付属のガイドブックには、禅の視点から各カードのイメージに関する解説と意味への洞察が提供されています。

6-3 有名な禅タロットデッキ

標準的で最もよく知られている例は、オショー禅タロット:超越的な禅のゲームデッキです。持ち運び用のポケット版も存在します。

6-4 禅タロットを用いた占い方

禅タロットを読むことは、今この瞬間の意識を高め、内面の思考や感情を理解することに焦点を当てています。主に未来を予測することを目的としていません。リーディングでは、イメージとガイドブックの解説を熟考して、質問者の現在の状況と変容の可能性についての洞察を得ることがよく行われます。現在、過去生、そしてパラドックスを表す3枚のカードを含む「パラドックススプレッド」など、様々なスプレッドを使用できます。伝統的なタロットのスプレッドも、オショー禅タロットカードの独自の意味と要素の関連性を考慮して適応させることができます。直感と個人的な考察は、禅の哲学の文脈の中でカードを解釈するための鍵となります。

占いを行う際の重要なことは、瞑想的で内省的な心構えで臨むこと、現在と内面に焦点を当てること、各カードの禅の視点を理解するために必ずガイドブックを使用すること、そしてイメージとカード名に反映された変容の可能性、つまりイメージと解説のギャップをどう解釈するかをじっくり考える・・・などがあります。

7. マナカード

7-1 歴史

マナカード(ハワイの知恵の力)は、キャサリン・ベッカーがハワイ文化への深い敬意をもって制作しました。これらのカードのアイデアは、1998年にキャサリン・ベッカーがハワイ島のマナ(力)と、ハワイ文化と環境への畏敬と理解を育みたいという願いに触発されて生まれました。このデッキは、ハワイをより良く理解し、ポノ(正しさ)のある生き方を奨励することを目的としています。

7-2 特徴

このデッキは44枚のカードで構成されています。これは、古代ハワイ人が4と4の倍数を神聖視していたためです。各カードには、英語の名前、ハワイ語の本質を象徴するイメージ、そのメッセージを活性化する短い詠唱、教え、そして解釈が含まれています。これは、ハワイ語の言語と文化的要素を各カードの構造に独自に統合しています。カードは美しく描かれています。付属の194ページの書籍には、物語、詳細な文化的情報、各カードの拡張された解釈が記載されています。マナカードは、意識を拡大することを目的としており、個人的な内省、コミュニケーションの改善、そして健全な生き方を育むために使用できます。マナ自体の概念は、ハワイ文化における宇宙を流れる創造的な精神力を指します。

8-3 有名なマナカードデッキ

最も有名でよく知られている例は、キャサリン・ベッカー作、ドヤ・ナルディン画のマナカード:ハワイの知恵の力です。

8-4 マナカードを用いた占い方

マナカードを読むには、各カードとガイドブックに記載されている様々な要素を活用します。ハワイの概念を象徴するイメージに焦点を当てます。カードのメッセージを活性化するために短い詠唱を使用します。より深く理解するために提供されている教えを熟考します。ガイドブックの拡張された洞察と組み合わせて提供されている解釈を検討します。

占いを行う際の重要な考慮事項としては、ハワイ文化への敬意を持って臨むこと、ハワイ語の言葉とシンボルの文化的背景とより深い意味を理解するためにガイドブックを活用すること、そしてカードのあらゆる側面、すなわちイメージ、詠唱、教え、解釈に関わることなどがあります。