グランタブロー

グランタブローって?

グランタブロー(Grand Tableau)はフランス語で「大きな絵(大きな図)」という意味で、
ルノルマンカード36枚をすべて使って展開し、全体像(人生・運命)を読み解く占い方法です

いつものようにシャッフルします。ルノルマンクラブの部活動で行う、月一のグランタブローの場合は、来月の運勢を教えて!と念じてシャッフルします。

特に占いたい内容があれば、それを念じます。ルノルマンはあまり先までを占うものではないので、最長でも半年分で分けるといいでしょう。

並べ方

9枚×4段の36枚スプレッド(一般的)
全36枚を 横9枚×縦4段 に並べる方法。

カードの位置と相互関係を見ながら、象徴カード(本人や対象)を中心に展開します。

これが最もポピュラーな「グラン・タブロー」です。

8枚×4段+下に4枚
横8枚×縦4段+下段に4枚を置く方法。

こちらもクラシックな配置として知られています。きらら舎はこちらを採用しています。


まずはサンプルをもとに読んでいきます。

まずは左上から右数枚を読む

グランタブローの左上から始める読み方は、「その人の現在のテーマや状態」「この展開全体の背景」「人生における重要な枠組み(心理・課題)」などを示すとされていて、全体リーディングの導入部分にとってすごく大事なエリアです。

左上の3枚・4枚の意味と読み方

1枚目:CROSS(36)
→ 試練、負担、宿命的な課題、精神的に重いもの

2枚目:ANCHOR(28)
→ 安定、執着、仕事、停滞、腰を据える

3枚目:STORK(17)
→ 変化、進展、移動、環境の変化、改善の兆し

4枚目:SHIP(3)
→ 旅、冒険、貿易、海外、視野の拡大、ビジネスの流れ

この4枚から読み取れる流れは

心の奥に「背負っているテーマ(CROSS)」がある。
それに対して、「動かない安定(ANCHOR)」が課題や停滞を長引かせている可能性。
しかし、すでに「変化への兆し(STORK)」が近くに来ていて、未来には
「新しい展開や冒険(SHIP)」が始まる可能性が見えている。

ANCHOR(錨)は、安定を意味するけれど、CROSSと並ぶと「重たいものにしがみついて動けない」という読みもできます。

この最初の3〜4枚は「背景の物語」ととらえるとGOOD
グランタブローでは、左上の数枚がこのスプレッドの「始まりの物語」です。
スプレッドの左上から3枚、もしくは4枚を読むことで、このリーディング全体の「背景の物語」が見えてきます。
今回のように、CROSSから始まる並びは、相談者が人生の中で何かしら重たいテーマを抱えていることを示します。
それがANCHOR(安定・定着)と並ぶことで、状況が動かずに固定されていたことがうかがえます。
ですが、その直後にSTORKとSHIPが続いており、変化と新しい流れがすでにやってきていることが明示されています。
→「困難を超えて、新たな道に乗る物語のスタート地点」です。

次にコーナー読みをします

コーナーカード(四隅のカード)読みはグランタブロー全体の物語の枠組み(始まり→終わり)や、人生の四方から見た風景として使える、とても詩的で深い読み方ができます。

グランタブローの四隅のカードで、以下の位置にあるカードを使います

左上:CROSS(36)

右上:DOG(18)

左下:COFFIN(8)

右下:TOWER(19)

読み方は対角線セットにして2ペアで見るのが基本

① 左上(CROSS)↔ 右下(TOWER)
CROSS(十字架):試練、負担、カルマ的課題

TOWER(塔):孤独、独立、社会的構造、高い視点、公的機関

意味:

精神的に背負ってきたもの(CROSS)を、自分なりに昇華し、距離を取って客観視する時期(TOWER)に入っている。
または、過去の苦悩をきっかけに社会的な役割や自立心の強化が進んでいる。
人との距離感が大きく関わる時期でもある。

② 右上(DOG)↔ 左下(COFFIN)
DOG(犬):友情、忠誠、サポート

COFFIN(棺):終わり、変容、手放し、停止

意味:

古い人間関係や信頼関係に終止符を打つ流れかもしれない。
ある友情や支えが役目を終えた可能性。
または、忠誠心のあり方そのものが変わってきている(=以前ほど誰かに尽くさなくなったなど)。

コーナー読みのまとめ
全体として、内面の苦しみや過去の重荷から抜け出すために、人との距離や関係性を再構築しようとしている時期。
古い関係や価値観が終わりを迎え、新しい視点から社会的に立ち直っていくような流れ。

四隅のカードは「展開全体のフレーム(額縁)」です。
対角線を意識して、「どんな始まりから、どんな終わりへと向かっていくのか」を見ると、相談者さんの人生の流れや方向性がつかめます。
このスプレッドでは、精神的な負担(CROSS)から始まり、それが社会的な自立(TOWER)へとつながっています。
一方で、古い友情や関係(DOG)は終わりを迎えて(COFFIN)、新たな信頼関係の築き直しがテーマになりそうです。

相談者のカードから読む

まずは相談者が女性だとすると、LADYは、相談者本人の分身です。

男性の場合はGENTLEMANを中心として周囲のカードを読んでいきます。


ここを「主人公」と見立てて、周囲のカード(上下左右/対角線/周辺一帯)を読むことで、

現在の心理状態

自分のまわりにある出来事

他者との関係性

意識していない課題や未来の兆し

・・・がわかってきます。

【今回のLADYの位置】
LADYは、3段目の右から2番目(27のMOONの左)にあります。

まずは恋愛相談ヴァージョンでリーディングしてみましょう

恋愛バージョン:GENTLEMANとの関係性


中心カード:LADY(29)
→ 相談者本人(女性)

注目すべきカード群:
右:GENTLEMAN(28)… 重要な男性(恋愛対象・パートナー)

左上:RING(25)… 縁・絆・契約

右上:FISH(34)… 豊かさ・お金・流れ

右下:MICE(23)… 不安・ストレス・消耗

解説:
このスプレッドでは、LADYとGENTLEMANがすぐ隣にあることから、すでに関係が深い、または感情的にとても強く意識している状態です。

左上のRING → この男性とは過去からの「つながり」や「繰り返しの関係」がある可能性。

右上のFISH → 関係の中に経済的な側面や流動的な要素が絡んでいる(ビジネス、生活、お金の共有など)。

右下のMICE → ただし、その関係はどこかで精神的な消耗や不安を生んでいる。口に出さないけれど、どこかが削れている感覚。

まとめ:

「深くつながってはいるが、現実面や経済的なことでストレスが溜まりやすい関係」
「過去の縁を繰り返しているが、そろそろ健全な形に再構築すべきタイミング」

では今後進むべきかどうか?という視点でリーディングしてみましょう

どう進むべきかという質問だった場合に、CROSSROADSがとても重要になってきますのでこれを起点リーディングをします。


注目カード
下:CROSSROADS(22)… 選択、分岐点、迷い

左下:FOX(14)… 警戒心、仕事、うそ・裏の顔

右下:MICE(23)… ストレス、小さな不安の積み重ね

上:BIRDS(12)… 情報・会話・SNS・神経過敏

解説
今、相談者は「この状況を続けるべきか、手放すか」という大きな岐路に立っています。
その選択を下に位置するCROSSROADSが象徴しています。

FOX → 仕事や相手に対する不信感。相手が正直でない、あるいはこちらも信じきれていない可能性。
MICE → 小さな問題がたくさんあって、エネルギーを吸い取られている感じ。
BIRDS → 周囲の声(SNS、第三者の意見)に振り回されやすく、集中できていない。

まとめ

「このまま進むには、注意深く環境や相手を見極める必要がある」
「決断は急がず、まず“本音”と“情報の整理”から始めよう」

一番下の4枚のカード

グランタブローの一番下の4枚はよく使われる「8×4+4」(=8枚×4列+下に4枚)というスプレッド形式で使うもの。

全体の補足情報や裏テーマとします。
表のスプレッドでは語りきれなかった情報、補足のヒント、または裏側の真実を示しています。

たとえば、物語の土台・最終章の伏線、全体の流れの「足元」や「まとめ」を表します。スプレッド全体の結論を「暗示的に伝えてくる」こともあります。

または、無意識のレイヤーとしても読めます。
無意識下で相談者が抱えている想いや、まだ言語化できていない潜在的課題。この層が整わないと表の問題も解決しない、ということも。

読み方のコツ
全体のリーディングの最後に「ふり返りと補足」として読むと自然です。他のカードとあまり関連づけず、独立した“隠れた声”として読むと深みが出ます。

テーマ別に見ると、「恋愛の裏事情」「仕事のブロック」「健康の要因」などが浮き彫りになることもあります。


このように、相談テーマによって読み取るカードの重要度が変わります。

また、カードの位置には以下のような意味があります。

上=意識・のしかかっていること・表面意識・課題
クライアントが「気にしていること」、目に見える形で圧を感じている状況、頭で考えているテーマ

下(↓)=無意識・土台・現実的な支え・これからの展開
本音・深層心理今後の足場となるもの(現実/身体/結果)、運命のベース

左(←)=過去・これまでの流れ・影響を受けた背景
過去の出来事、思考、出会い、クライアントの「癖」や傾向

右(→)=未来・これから展開していく方向
可能性の広がり、今の延長線上にある出来事、起こりうる変化や結果

そのため、占い師さんによっては、相談者のカードが右端にある場合にはスプレッドしなおしたりします(未来を読めないので)。

でも、卜術では何度もスプレッドしなおすのはご法度でもあります。だから、右端にあった場合は以下のようなリーディングをします。

① 未来がまだ白紙(自分次第)
自分の決断や行動が未来を決める段階で、カードとしてはまだ「定まっていない」状態。
=「カードが先を示せない=あなたが未来を創る人」っていうメッセージ。

② 限界に達している or 一旦閉じたテーマ
そのテーマはすでに終点を迎えていて、ここからは別の章に切り替わるべきタイミング。
例えば恋愛なら、「この関係はここまで」など。

③ 過去や内面に目を向ける時
カードが未来を示してくれない代わりに、「なぜ今ここにいるのか?」を深く掘る必要がある。
→ LADYの左側(=過去や内面)に答えがある可能性。

つまり、相談者カードが一番右にあるというのは、とても象徴的な配置です。
カードは先を示せない=今ここで自分の意志で未来を切り拓く時というサインでもあります。
また、ある関係性や状況が「一区切り」に来ている可能性もあるので、無理に先を読もうとするより、「今」をしっかり見つめなおすタイミングです。

ちなみに逆に一番左端にLADYがいるときは、過去は関係ない、気にしなくていい。すでに何かが始まっていて、今は流れの中にいる段階となります。

ハウス読み

「ハウス読み」は、ルノルマンのグランタブローで一気に占いの深みが増す超上級テクニックです。これをするためのシートを販売しています。

厚めのA4サイズのシートです。2枚セット¥330 送料無料です。  >>注文する

ハウス読みとはカードの「位置番号」に、それぞれ固定された意味(=ハウス)を割り当てて読むテクニックです。

つまり、たとえば1番の位置には「1番のカード=ライダーの意味」が常に固定で入っていて、
そこにどんなカードが来ても「ライダーのハウスに入っている○○カード」という読み方をします。

なぜ「ハウス」と呼ばれるかというと、西洋占星術の「ハウス」(12星座の配置を示す部屋)に由来していて、各位置が「人生の一部屋(テーマ)」とされているとするものです。そこにどんな「ゲスト(カード)」が来るか?という感じで読んでいきます。

実際にそこに置かれたカードを、「何のハウスにどのカードがいるか」として読む
→ 例:「ハウス12(BIRDS)にTHE SNAKE(7番)がある」
→ → 会話やSNSに関して何かしらの裏や策略がある、と読む

実例
もしLADY(29番のカード)がハウス22(CROSSROADS)にあったら?

→ 「相談者は今、選択のど真ん中にいる」

LADYがCROSSROADSのテーマに“滞在”しているわけです。

逆にTHE RING(25番のカード)がハウス8(COFFIN)にあったら?

→ 関係性や契約が終わるタイミングかも


ハウス読みレッスン

きらら舎魔法部ではいくつかのレッスンやリーディングをしていますが、ハウス読みレッスンのページも作りました。

グランタブローは大きなテーマに対する自分の思考整理や、今月、どういう流れなのかなどを毎月始めに占ってみる・・・などに適しています。

そして、それらを記録していくことで、ルノルマンでの自分の日記となります。

以下に白紙のグランタブロー配置シートを作っておきました。ダウンロードして印刷し、スプレッドを記録して、ハウス読みシートと合わせながら読んでいってみてください。

>>グランタブロー配置白紙シート

>>ハウス読みレッスン01

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